観劇と合理的配慮-1

people watching play on stage ミュージカル
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先日、「聞こえない方の鑑賞サポートタブレットにて、著作権の都合で歌詞が表示されない」という問題を目にしました。詳しくは、YUKIさんの以下のブログをお読みください。

月組公演『Full Swing!』鑑賞サポートと著作権 | 聞こえにくくても宝塚を楽しむブログ

読んでみて、そういえば観劇と合理的配慮ってどうなんでしょうね、企業の努力だけじゃなくて法も絡んでるんだなあ…と思ったので、ぽつぽつ書いていくことにします。
ちなみにこれを書いている私は、今現在自力でチケットを取り、サポートなしで観劇が出来る状態です。なので、何か間違ったことを書くかもしれません。最大限調べながら書きますが、間違ったことや配慮が不足しているところがあれば、教えていただけると大変助かります。

さて、本題に入ります。

そもそも、「合理的配慮」自体が耳馴染みがない言葉かもしれません。

「合理的配慮」とは、障害者が他の者との平等を基礎として全ての人権及び基本的自由を享有し、又は行使することを確保するための必要かつ適当な変更及び調整であって、特定の場合において必要とされるものであり、かつ、均衡を失した又は過度の負担を課さないものをいう。

外務省 障害者の権利に関する条約より引用

引用元が外務省なだけになんか難しい感じしますが…もっと簡単に言うと、障害のある方が、社会の中で暮らしていくときの困りごとを取り除くための調整や変更のことです。
「障害がある」状態がそもそもどんな状態なのかとか、困りごとに想像がつかない方もいらっしゃるかもしれません。
何事も当事者にならないと分からないのはそう!わかる!
なのでこのブログを書いて、観劇お好きな方が、合理的配慮についてふんわりなんとなく思いを寄せてくださったらいいな、という狙いもあります。

内閣府が合理的配慮等具体例データ集として、合理的配慮サーチというのを作っています。

合理的配慮等具体例データ集(合理的配慮サーチ):障害者制度改革担当室 – 内閣府

これを軽く見ると、障害の種別が書いてあって、困りごとが発生する生活の場面が描いてあるんですが…なんと娯楽については書いていない。銀行に行くとか買い物に行くとかのサービスを受ける事例はあるのですが、娯楽がない。
…ってことはまだまだ全然進んでない分野なのか…?となりました。
コンサートや娯楽施設その他いろいろ何かを楽しむ場面でこのような困りごとがあって、合理的配慮をこのようにして…ってあると思うんだけどな。

一般社団法人コンサートプロモーターズ協会のとった、以下のようなアンケートがあります。

障害者のライブ・コンサート参加に関するアンケート 代表的な「困りごと」と必要な情報|ACPC navi AUTUMN 2019 VOL. 43|会報誌 ACPC navi|ACPC 一般社団法人コンサートプロモーターズ協会

その中での良かった例に、以下のものがあります。

【結果3】 スタッフの対応が良かった公演(一部抜粋)
・スタッフの皆さんが、障害があっても公演を楽しめるよう配慮して下さると、ハード面の充実よりも「心のバリアフリー」を感じて幸せな気分になれる
・スクリーンに歌詞を出してもらえた(視覚障害)

障害者のライブ・コンサート参加に関するアンケート 代表的な「困りごと」と必要な情報

また、改善してほしい部分も挙げられています。

【結果4】 改善してほしい部分(一部抜粋)
・見た目に障害がないと、サポートが必要でも気付いてもらえない
・障害者手帳が身分証明書として扱われないと聞いて、入場できるか不安になった
・知的障害者はわからないことを聞くことが難しいため、困っていそうな人がいたら声を掛けてほしい
・音楽の公演だと、聴覚障害があることがなおのこと伝わりづらいと感じる
・補聴器とスピーカーの相性が公演開始後にしかわからず、事前に調整ができず耳への負担が大きい
・障害があっても、熱い想いを持つファンであることを心に留めてほしい
・障害者と言っても多種多様であり、どんな配慮が必要か当人に聞き取りをしてほしい

障害者のライブ・コンサート参加に関するアンケート 代表的な「困りごと」と必要な情報

一部挙げたけどそれでもこれだけあるのだし、現場での判断になってるかもだけど何らか対処はなされてきただろうから、内閣府は合理的配慮サーチに入れなさいよ…という気持ちになりました。
また、これはライブ・コンサートの事例ですが、ここに挙げられていることは観劇にも重なりますし、たぶん同じ困りごとを抱えている観劇ファンの数は少なくない、はず。

少し話は変わりますが、今の世の中で、地図を読むことに困難がある人がGoogleマップの指示に従って目的地にたどり着いたとしても、使えるツールがあってよかったね、で終わりますよね。日常生活で眼鏡を必要とする方に、眼鏡ずるいって言いませんよね。
観劇における合理的配慮は、何が必要かとか、何が妨げとなっているかとか洗い出せてない段階なのかな、そもそも障害を持つ方も楽しむことは視野に入っているのかな、そして何かしらのサポートはあってもずるくないし、当たり前の権利であるべきだよな…と…

個人的には、車椅子で観劇される方はエリアが限定されるから、例えSS席が当選したとしてもSSの視界では見れないのかなあとか、介助者付きで劇場に行く必要があるなら、その介助者の調整が既に観るハードルになっているのではないかなと思います。
さらに話はずれますが、配信の普及により、介助者なしで自宅でリアルタイムで鑑賞できるというのは良いことだな、とも。これは障害の有無に依らず、観ることの自由度が上がったんで良いなと思ってます。

色々なことを書きたくて、色々なことが想定されるなと思いつつ、今日はいったんここまでです。もうね、令和のこの時代、時代遅れの無配慮の仕方ない、はなくしていきたいよね。
タイトルに「1」とあるように、この話は続けて書けたらと思っています。
ご意見ご感想はコメントないし、マシュマロでいただけますと幸いです。よろしくお願いいたします。

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